「仕掛け」には課税されることはなく、最終的に投資家に収益が配分された時点で課税されるという仕組みが三○年も前から確立されているのです。日本でも、昨年になってやっと株式会社(SPC)を使った不動産投資のスキームが検討され始めました。担保不動産の譲渡を受けて社債を発行する特別目的会社に、法人税や不動産取得税などを免除する方針を大蔵省が打ち出しています。SPC法案と呼ばれる新法が国会で成立し次第、実施される見通しです。これが担保不動産だけでなく、広く一般の収益不動産にも対応できるスキームになれば、日本でもそこそこ新しい不動産投資の動きが出てくるかもしれません。私見ですが、日本人の不動産投資に対する考え方からして、デット(モーゲージ)の証券化による不動産投資スキームは、日本人には浸透しないと思います。おそらく、日本人の気質に合う不動産投資は、エクィティ(所有権)型でかつ誰にでもわかりやすい株式会社を使ったREIT(不動産投資信託)か、マスター・リミテッド・パートナーシップではないでしょうか。両者は、投資家が所有権を間接的にでも所有できる点と、比較的流通市場がつくりやすいという点で過去にあった不動産の小口化商品とは違いますし、単なる不動産の持分化商品よりは合理的なスキームです。