一方でスペシャルサービサーもマスターサービサーと同様に、証券化のスキームでは投資家に安心感を与える存在です。要するに、担保不動産の調査から処理計画の作成まで、債権回収の実務全般をカバーするのがサービサーの役目といっていいでしょう。ちなみにサービサーヘの報酬は、年間手数料として目的とする債権残高の一%程度が相場といわれていますが、当然債権額が大きくなるほど手数料率は小さくなります。アメリカ流サービサーは、日本流の単なるサルベージ業とは違って、不動産の証券化の際に重宝される前向きのビジネスだということがよく理解できると思います。自己資本比率が六%程度の銀行が自らリスクを取って融資事業を行う日本では、おそらく本格的なサービサーは育たないでしょう。サービサーは、単なる債権回収スキームとして考えるのではなく、日本が間接金融から直接金融へ移行するきっかけとして活用すべき、新しい時代の金融ビジネスだという認識が必要です。